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論 文
映像表現・理論 [理論・批評専攻]
溝手連
『ロベール・ブレッソン論 ーそのヴォイス・オーヴァーをめぐってー』

本論文は、ロベール・ブレッソンの映画で使用されるヴォイス・オーヴァーと俳優の関係性について論じている。ブレッソンが職業俳優を起用しなくなった最初の作品である『田舎司祭の日記』から、『抵抗』、『スリ』に至るまでVOによる語りは物語の進行において大きな比重を担っており、『やさしい女』を含めた4作品においてそれぞれどのような効果が得られているかをテクストと共に具体的に分析している。1章では、ミシェル・シオンの先行研究を踏まえながら『抵抗』における音響システム全般に焦点を当て、列車の走行音をはじめとしたフレーム外の空間から聞こえる音の意味作用を論じている。また、本作におけるVOが映像では示されない身体から声が発せられていることに注目し、その効果を分析している。2章では、メアリ・アン・ドーンがVOを含むオフの声を発している身体を「映画の身体」と呼称したことについてそれが何を指すのかを、三浦光彦の『田舎司祭の日記』における「語り」に論点を置いた論考を軸に紐解いている。そこでは、監督や原作者と俳優の相互的関係について主に論じている。最後に3章では、VOの語りが俳優の感情を表現する上で有効な技法になっていることを『スリ』、『やさしい女』の2作品から論じ、最終的に俳優の演技論とVOの語りの技法の関係性についてその全体像をまとめ上げている。
タ グ:
Drama, 4年
本文は日藝博期間中、江古田校舎でお読みいただけます。
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