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「エリッヒ・フォン・シュトロハイム論」喜井大二朗

更新日:3月7日

<論文概要>

シュトロハイムはリアリズムの映画作家として広く認知されている。しかし、私はシュトロハ イムは幻想的なディゾルブや複雑なモンタージュ技法を使っており、そこにはどこか反リアリズム的な要素が強く見られることに気がつい た。また今見ても新鮮な映画技法を使っていることにも気がついた。 この論文で明らかにしたいことは、さまざまな文献に書かれた「ありのままの現実を映す」、「リアリズム」、「自然主義」、これらの一見、シュトロハイムの作品を端的に表しているような言葉の裏に隠れた、まだ論じられていない、まだ未開拓のモチーフ分析や反リアリズム的な 要素を論じることである。あまりの完璧主義によって映画監督としては映画界から追放されたシュトロハイムの数少ない作品にスポットライトを当てることでこれまでの映画史における俳優としての印象が強い現実主義の彼の誤解をときたいと思う。


<卒論を終えて>

いろいろな映画を見た。いろいろな映画館に行った。いろいろな本を読んだ。特にサイレント映画を観ることが私の大きな喜びだった。そしてエリッヒ・フォン・シュトロハイムという映画作家に出会い、映画の本質を知った。シュトロハイムの研究からどんなに才能のある人でも周囲が理解しないと潰されるということを知った。卒業しても私は文章を書き続ける。


 

作品は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。

 

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