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「戦前日本の音楽映画〜欧米音楽映画の影響と独自性を巡って〜」川井紗香

<論文概要>

戦前の日本で制作された音楽映画について、欧米音楽映画の影響と独自性について論じている。第1章では船頭小唄』(1922)と『東京行進曲』(1929)を中心に小唄映画が後のトーキー映画に与えた影響について「歌詞からの脚本の執筆」「映画とレコード会社のタイアップ」の2点を中心にその後の音楽映画に与えた影響について論じている。第2章では『音楽喜劇 ほろよひ人生』(1933)と『東京 ラプソディ』(1936)から日本におけるトーキー映画の創成期、トーキー音楽映画の黎明期における日本音楽映画について論じ、それぞれモダニズムとP・C・L.調の確立について分析した。第3章では『エノケンの青春酔虎伝』(1934)と『ロッパの新婚旅行』(1940)を中心に日本の音楽映画におけ る、映画以外の娯楽から受けた影響について論じた。 第四章では『鴛鴦歌合戦』(1939)、『ハモニカ小僧』 (1940)、『ハナコサン』(1943)から戦時中の日本音楽映画について論じ戦時中の音楽映画の置かれた状況と各作品が見出した独自性について分析した。


<卒論を終えて>

今回「戦前日本の音楽映画〜欧米音楽映画の影響と独自性を巡って〜」をテーマに研究を行いました。個人的に昔からミュージカル映画が好きということもあり、こんなに楽しい音楽映画たちが日本で90年前に作られていたということがとても嬉しく感じました。あまり研究されていない分野なので、今後研究され、作品の存在、楽しさが知られていったら嬉しいです。


 

作品は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。

 

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