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論 文
映像表現・理論 [理論・批評専攻]
藤井柚楽
『ジョージ・A・ロメロ論 ー英雄不在の物語構造をめぐってー』

本研究のテーマはジョージ・A・ロメロ作品における英雄不在の物語構造の検討である。ゾンビ映画の創始者と呼ばれているジョージ・A・ロメロはこれまで数多くのゾンビ映画、または怪奇映画を生み出してきた。今回このテーマを扱う背景には、ゾンビや怪物といった外的な恐怖よりも、英雄が現れないまま物語が進行し、救済が働かない物語が観客に不安や恐怖を与えているという視点を持ったことにある。よって本研究では英雄の不在が物語内でどう機能し、恐怖を与えるのかを解明する。対象作品を『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』『ゾンビ』『ザ・クレイジーズ』『マーティン/呪われた吸血少年』の4作品に絞り、主要シーンの場面分析、キャラクター配置や集団内の関係性について読み取り、検討を行った。結果として本研究ではこれまでロメロ作品で批評されてきた社会風刺と併せて救済のない語りの構造により恐怖を持続させ、英雄が全く存在しないのではなく、英雄になりかけた存在が内部対立や舞台装置により潰れ、英雄としての機能を果たしきれず、救済が回収されない構造を取ることが分かった。よって本研究ではロメロ映画における恐怖の要因について、外敵とは別に語りの構造という視点で明らかにしたといえる。
タグ:
Drama, 4年
本文は日藝博期間中、江古田校舎でお読みいただけます。
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