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シナリオ

映像表現・理論 [シナリオ専攻]

山田千夏

『ペンギンの卵』

山田千夏

高校入学を控えた野口陽葵は、入学直前に母を病気で亡くし、父の健介と二人で暮らしていた。環境の変化と喪失を抱えながらも、陽葵は悲しみを自覚することができず、「普通の高校生」でいようとすることで、日常を保とうとしていた。高校に入学した陽葵は友人関係や学校生活に積極的に適応していくが、授業内容は次第に頭に入らなくなっていった。陽葵は、そんな状況に理由をつけて自身の異変から目を逸らしてしまう。
陽葵は、部活動や友人と訪れた水族館で、卵を足元で温め続けるオスのペンギンの姿を何度か見る。陽葵にはその姿が、妻を失った後も陽葵を支え続けてきた父の姿と重なっていた。そんな状況で、陽葵は自身のことを周りに打ち明けるが、かえって距離を感じてしまい、後悔する日々を送っていた。
周囲からは問題なく学校生活を送っているように見える一方で、陽葵は次第に心身の余裕を失っていく。やがて陽葵は、カウンセラーの小松結衣と出会う。結衣自身も若い頃に母を亡くした経験を持ち、陽葵の理解者となった。結衣との会話を通して、陽葵は初めて、自分が無理を重ねてきた事実を認識していく。
次第に陽葵の異変は体調にも現れ始め、ストレス性の難聴にかかる。病院にてパニック障害と診断された陽葵は、それでも現実を受け入れきれずに今までの生活を続けようと必死になるが、無理がたたって倒れてしまう。倒れたことで陽葵は健介に年相応の涙を見せ、焦りと不安を口にする。学校にも通えなくなるが、担任の村瀬や周りの協力によって、陽葵は無事に高校を卒業するのだった。
一度日常が崩れたことで、陽葵は自身の弱さや痛みを自覚できるようになる。周囲に頼るようになり、感謝をよりはっきりと伝えた。水族館のペンギンの卵も無事に孵化し、陽葵は身近なことから、自分なりの再生の一歩を踏み出すのだった。

タグ:

Drama, 4年

本文は日藝博期間中、江古田校舎でお読みいただけます。

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