シナリオ
映像表現・理論 [シナリオ専攻]
田原綾乃
『天使ちゃん』

歌舞伎町のホストクラブ「エキドナ」で働く大夜は、売上の低迷から掃除担当に降格され、焦りを感じていた。そんな彼をナンバーワンにしたいと願うパパ活女子の天使は、大夜に唆されるまま、より効率的に稼ぐためのパパ活に手を染める。天使が出会ったのは、暴力団幹部の近江人志だった。人志は純真な天使に心酔し、高級品や多額の現金を惜しみなく与える。天使はその全てを質に入れ、札束をバッグに詰め込んで大夜の元へ通い詰めた。天使の献身により、大夜はついに店内のランキングに名を連ねるようになる。
しかし、天使が自分から引き出した金でホストに貢いでいることを知った人志は、裏路地で大夜を拉致・暴行し、「天使に酷いことはするな」と実力行使で脅迫する。暴力に恐怖した大夜は、天使を突き放してパパ活を辞めさせようとするが断念。ナンバーワンへの執着から、再び天使を呼び出し「ご褒美」と称してラブホテルへ誘う。密会を察知した人志がホテルの部屋に乱入すると、そこには天使を押し倒す大夜の姿があった。人志は大夜に飛びかかり、二人の男は激しい乱闘に陥る。その最中、人志が隠し持っていた拳銃が床に転がり、それを拾い上げた天使は躊躇なく発砲。弾丸は人志を貫き、彼は絶命する。大夜は天使に唆され、人志の車を奪って深夜の高速道路を逃亡した。
山間部の民宿に潜伏するも、組織の追手が迫る。追い詰められた滝口で、天使は心中を持ちかける。二人は手を携えて滝へ身を投じるが、荷物の重みで天使だけが沈み、大夜だけが生き残った。
暫くして、心斎橋。大夜は「銀河」と名を変えてホストをやり直していた。初指名の客がついたと聞き、意気揚々と席へ向かった彼の前に座っていたのは、かつての天使と瓜二つの地雷系ファッションに身を包んだ天使2だった。恐怖で腰を抜かす大夜に、彼女は微
笑み、手を差し伸べる。街には「天使」たちが今日も溢れていた。
タグ:
Drama, 4年
本文は日藝博期間中、江古田校舎でお読みいただけます。
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