<あらすじ>
中国のインボリューション社会の中で、多くの人々が良い大学に行かないと良い仕事を得られないと考えており、中国の激しい競争から逃れるために多くの人々が日本に留学している。楊雨航さんもその中の一人で、日本での留学中、ビザの更新に失敗したり、入学が困難だったり、家庭の経済的支援がないという問題に直面しても、日本での学位を取得することを決意した。彼は日本の大学の学位を取得すれば幸福な生活が送れると信じている。しかし、現実はそうではない。同じく日本で留学し、帰国後に良い仕事を見つけることができなかった陶思亮さんもその一人だ。現代の中国ではインボリューションが深刻化しており、彼ら二人も中国の若者の一部を象徴している。
<メッセージ>
私は『インボリューションと学歴社会』の撮影中、現在の作品に登場する2人の主要キャラクター以外にも、成績優秀な留学生のストーリーを撮影した。しかし、最終的に素材をチェックする際に、この留学生がカメラの前での振る舞いが普段の彼女とは異なり、カメラの存在により自分の完璧なイメージを演出することを意図していた可能性があることがわかり、ドキュメンタリーの信憑性が失われてしまったのである。また、中国のインボリューション社会における若者の迷走と不安を表現する際に、私は学歴を求めて日本に留学してきた中国人留学生のより象徴的なイメージを選択したいと考えた。しかし、成績優秀なこの留学生はインタビューで学歴を求めていないと述べており、私の見解を表現するために、最終的にその部分の素材を削除することにした。
【監督】ト コクゴ
※この作品は対面企画でのみ上映します
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