『少女の下着、女のリボン』 植野 芽久すずとさくらは3歳差のふたり姉妹。 ただの家族関係を超えて共依存的関係にある姉妹、だがいつしか姉・さくらはすずではなく男性との恋愛に依存するように。 女性性の喪失を感じて不倫をする母、恋人の出現によって少女から女へと急激に変化する姉、そんな2人の姿を間近で見てきたすず。 そしてすずにもゆっくりとその時が近づき... ご感想はページ下部のコメント欄までお願いいたします。▷ 映像表現・理論コース [映像専攻] の映像作品About 映像表現・理論コース
すずとさくらは3歳差のふたり姉妹。 ただの家族関係を超えて共依存的関係にある姉妹、だがいつしか姉・さくらはすずではなく男性との恋愛に依存するように。 女性性の喪失を感じて不倫をする母、恋人の出現によって少女から女へと急激に変化する姉、そんな2人の姿を間近で見てきたすず。 そしてすずにもゆっくりとその時が近づき... ご感想はページ下部のコメント欄までお願いいたします。▷ 映像表現・理論コース [映像専攻] の映像作品About 映像表現・理論コース
“きっといつか”の女性性への緩やかなモラトリアムを一人の少女の眼差しを通して描くという作品は多いように思いますが、この作品の独創はオレンジ色とシアン色が同居する画面設計や作品名を『少女の下着、女のリボン』と(通常とは逆に)表現することで、どっちつかずのアンビバレントな少女の“wet”と“dry”両方を描こうとしたところにあると思います。
凄く惹き込まれました。窓にはめられたリボンのような格子、下着が入っている紙袋につけられたリボン、それらが3年後に解かれる様子が、少女から女性へと変わる主人公の身体的・精神的変化を表しているように感じました。
心のどこかで軽蔑していたはずの母親と同じ色のネイルをするシーンが、少女のままでいることを許されない世の道理を連想させるのでお気に入りです。