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シナリオ

映像表現・理論 [シナリオ専攻]

保谷健斗

『ともしび』

保谷健斗

愛犬シフォンを亡くし、深い喪失感の中にいた高校生の鈴木健は、母・咲の勧めで保護施設を訪れ、保護犬「ゆず」と出会う。父・雄二は「別れの辛さを繰り返させたくない」と反対するが、健の熱意に押され、預かりボランティアとして一時的にゆずを自宅へ迎えることになった。
ある日、散歩中に出会ったブリーダーの息子・石川優の指摘でゆずを病院へ連れて行くと、以前のずさんな手術が原因で重病を患っていることが判明する。命の選別を迫られる中、父はリスクを承知でゆずを家族として迎え、手術を受けさせて命を救う決断を下した。これを機に、ゆずの背景を知りたいと願う健は施設でボランティアを開始。そこで多頭飼育崩壊現場の凄惨な現実を目の当たりにする。
「ゆずも同じような場所にいたのではないか」という疑念から、健はゆずの元ブリーダーである優の父・石川達を訪ねるが、「犬は商品だ」と言い切る達の価値観に激しく反発する。一方で、家業と自身の倫理観の狭間で葛藤する優の苦悩も知ることになる。
そんな折、施設の収容能力が限界に達し、病気や障害を抱える三匹の犬が殺処分寸前の危機に直面する。「命を見捨てられない」と衝動に駆られた健は、優の協力を得て三匹を秘密裏に連れ出した。達に見つかるも二週間の猶予を得て、二人は必死の里親探しを開始する。
一匹は高齢女性に引き取られたが、もう一匹は譲渡先の不注意で脱走し、死んでしまう。良かれと思った行動が招いた最悪の結果に健は打ちのめされるが、達の厳しい叱咤に背中を押され、残る一匹のために再び立ち上がる。その姿に心を動かされた施設職員の斎藤が、最後の一匹の里親となった。
一連の騒動を通じ、健は命を救う責任の重さと非情な現実を痛感する。健は、手術を乗り越えたゆずのお腹の傷跡を撫でながら、一つの命を最後まで背負って生きる覚悟を、静かに心に刻むのだった。

タグ:

Drama, 4年

本文は日藝博期間中、江古田校舎でお読みいただけます。

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