シナリオ
映像表現・理論 [シナリオ専攻]
栗原和葉
『fly me away somewhere』

人類の宇宙進出から300年。繁栄を極める社会の陰で、地球の貧困層は取り残されていた。
地下闘技場のボクサー・ラオは、怪我で選手生命を断たれ、家族を養うため謎の惑星プロキシマ・ケンタウリbへ向かう仕事を引き受ける。道中、月面都市の歓楽街から逃げ出してきた少女リンを助けたラオは、彼女と共に惑星へと降り立つ。彼らは赤い砂漠が広がる不毛の地で、大企業「Nテック」の食料事業のために過酷な環境で働くことになる。
ラオは、規律を重んじる社員のロウ、享楽的なギャンブラーのジャン、老科学者のシャナと共に任務に就く。しかし、凶暴化した原生生物により、シャナがラオたちを守って殉職してしまう。本社が下したのは「死を事故として処理し、記録に残すな」という非情な隠蔽命令だった。企業の利益のみを優先し、労働者の命を使い捨てにする体制に、ラオたちは静かな怒りを募らせる。
やがて惑星には、Nテックの重役ルーデンが視察に現れる。しかしその真の目的は不都合な真実を知る彼らの抹殺だった。ラオたちは結束して反撃に転じる。企業の暴挙と現場の惨状が露見する中、騒ぎを聞きつけた原生生物の大群がステーションを包囲し、ルーデンはその混乱で命を落とす。
絶体絶命の危機、ラオは自ら囮となって道を切り開き、仲間と共にルーデンのシャトルを強奪して惑星からの脱出に成功する。事件は世論を大きく動かし、Nテック社は失墜。巨額の賠償金を得た仲間たちは、それぞれの道を歩み始める。ラオは約束通り地球の家族のもとへ帰還する船に乗るが、その隣の席にはリンの姿もあった。過酷な運命を乗り越えた二人は、青い地球を見つめながら新たな人生の始まりを迎える。
タグ:
Drama, 4年
本文は日藝博期間中、江古田校舎でお読みいただけます。
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