<論文概要>
「ヌーヴェル・ヴァーグの祖母」と称され「女性監督」としての看板を背負い続けてきたフランスの映画作家アニエス・ヴァルダを「女性」という観点から評価することに反対意見を示し、彼女の真の作家性を探るべく研究を進めた。日本でも有名な作品から、日本未公開作品、またフランスでのテレビ放映作品まで幅広くヴァルダの作品を鑑賞し、彼女の映画の特徴や共通点について論じた。これまで指摘されることの多かったヴァルダの特有のドキュメンタリーとフィクションを融合させた演出や優れた色彩感覚について詳しく触れ、また私独自の発見である“映像の肖像画”という要素や、最愛の夫ドゥミが亡くなったあとのヴァルダの変化などこれまで語られることのなかった特徴についても詳しく論じた。
本文は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。
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