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「アンリ=ジョルジュ・クルーゾー論 ー雰囲気の正体を探るー」吉田 悠夏

<論文概要>

 ある日授業でアンリ=ジョルジュ・クルーゾー(Henri-Georges Clouzot)の『密告』(一九四三年)を見た。暗さや悲壮感、それらを含み、人間味を独特のサスペンス調で描いていることや、最後に向かって徐々に映画へと引き込むスピード感を上手く使った脚本と演出の展開に今まで感じたことのない何かを感じた。そこで、当時日本で公開され評論が存在する『恐怖の報酬』、『密告』、『犯罪河岸』、『情婦マノン』、『悪魔のような女』、『ピカソー天才の秘密/ミステリアス・ピカソ』の五作に関してのみでなく、日本で現在見ることの可能な『犯人は二一番に住む』、『二百萬人還る』、『ミケットと母親』、『スパイ』、『真実』、『囚われの女』、『地獄』のほか、フランスでDVD発売されている作品を含めて全十四作品を順に分析したい。 クルーゾーの雰囲気の正体について心理的描写の方法とその独自性を改めて分析・解剖し、「雰囲気」というヴェールに包まれた評価からクルーゾーの全貌を出来るだけ明らかにしていきたい。


本文は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。

 

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