<あらすじ>
大学生四年生の赤坂明(21)は家族と共に認知症を患った祖母の赤坂アキ子(89) を連れ、地方の別荘へ訪れた際、家前の道路でヒヨコを見つけ、ペットとして飼うことにする。
実は鶏は人語を喋ることができ、「明日はなにか肉が食べてみたい」と話し、しまいには「人も食べてみたい」と語るほどに。
後日、明は酒の勢いでバイト先の店長の大森靖子(25)と口論になり絞殺してしまう。 靖子を鶏に食べさせ、産んだ卵を試しに食べてみると、明はたちまち卵の虜になり、繁華街を訪れては浮浪者や犯罪者の捕食を繰り返すようになる。
一方、介護が本格化し、友人の佐竹紗世(21)が手伝いに来てくれるようになる。そんなある日、死を懇願するアキ子の首を絞めそうになる明。明は紗世に鶏と靖子の件すべてを告白する。
受け入れた紗英にも末期のすい臓がんを患っている事情があった。
紗世とアキ子と最期を過ごす中で、事実を受け入れ、最後には自分で始末をつける決断をし、明は鶏に二人を食べさせなかった。
アキ子と紗世の葬儀を終えた明は地方の別荘で屠殺し、亡骸は鶏と出会った道路脇の林に埋める。
時は流れ、実家の紗英とアキ子の遺影に手を合わせ外出する明。
本文は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。
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