『セット・リセット』秦泉寺 香穂就活に対して不安を感じている主人公が感情を可視化するロボットに出会います。そこから就活に対する不安を取り除き、主人公が心機一転して、もう一度前に進もうと思う内容です。※本作は3年生の作品になります※ ご感想はページ下部のコメント欄までお願いいたします。▷ 映像表現・理論コース [映像専攻] の映像作品 About 映像表現・理論コース
就活に対して不安を感じている主人公が感情を可視化するロボットに出会います。そこから就活に対する不安を取り除き、主人公が心機一転して、もう一度前に進もうと思う内容です。※本作は3年生の作品になります※ ご感想はページ下部のコメント欄までお願いいたします。▷ 映像表現・理論コース [映像専攻] の映像作品 About 映像表現・理論コース
「就活」を題材にしたアニメーションは定期的に登場する印象があるのですが、やはり製作者さんにとって喫緊の課題であるが故の生々しい手触りと同時に強い作家性が現れていることが多く、わかります大変ですよね、と思いながらも個人的に興味深く見ています。本作では細田守の影響が強そうな白いロボットがまず目を引きますが、壁にかけられた禍々しい絵画や帰途の主人公を包み込む不定形の手形など、古くはスーザン・ピットのAsparagusにルーツを辿れそうな華美でグロテスクな世界が、リクルートスーツに押し込められた「私」の代わりにその実在を叫んでいるようでもあり、次はそちらの世界に連れて行ってくれる作品が見たいな、と思わずにはいられませんでした。
感情を可視化するロボットというアイデアにはそれほどオリジナリティーは感じませんが、ロボットの居る場所やその造形には作者が本来持っているであろう広く豊かな世界観が反映されているように思います。またシンプルで抽象的な表現も上手く、就活生を覆う粘土のような手が出てくるくだりはアニメーション(動画)表現としても優れているのではないでしょうか。