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『波風を立てて』榎園 美咲

<あらすじ>

 日本有数の保険会社・大空生命に勤めている高畑智絵は「周りが望む姿で在り続けること」が安定して生きていく術であると自負している。信頼の厚い営業部広報課の先輩・梶翔陽との結婚は同僚からは勿論、母・智子からも大きな期待を寄せられているが、同棲する中、翔陽の描く夫婦像に抱き始める。自発的な行動は以ての外であった智絵だが、ある日大手取引先との新規事業のチームに選ばれ仕事への取り組み方は一変。智絵とは正反対の性格である翔陽の同期・柳川恵一の後押しもあり、初めこそ消極的であった智絵だが次第に率先して動き、仲間達と共に奮闘するようになる。そんな智絵をどこか不安げな表情で見つめている翔陽。事業の大成功をおさめた智絵は、再婚していたはずの父が実は独り身で現在は危篤状態にあると智子に告げられる。長年に渡る母からの支配に気が付く智絵。翔陽との結婚を見据え、智絵の今後を懸念する柳川は、智絵の生き方のずるさを指摘する。自分らしく生きるとは一体何をさすのか。自分の在りたい姿で生きていくことを望む智絵は、翔陽に本心を告げることを決断する。


本文は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。

 

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