『青い夢』坂根 浩太郎卒博映画2023年3月5日読了時間: 1分仕事でほとんど家に帰らない父親と暮らす少年は、自身のブログでその孤独な日々を綴る。そして誰かとのつながりを願った少年の前にある日、深夜の屋上に佇む少女の配信が始まる。 ご感想はページ下部のコメント欄までお願いいたします。▷ 映像表現・理論コース [映像専攻] の映像作品 About 映像表現・理論コース
前半4分の1近く何も起こらない構成も、「ヒメノア〜ル」さながらの中盤に登場するタイトルも挑戦的で面白いと思ったのですが、主人公の気持ちを表情や仕草から読み取る、という観客が行うべきことを「素直な心境をはてブに余す所なく綴る」ことで映画が取り上げてしまい、何を見たらいいのかわからない時間が画面上に生まれてしまっているのが勿体なく感じました。孤独を感じている男だからこそ逆にネット上では虚勢を張っている、という方がリアルなような気がしますし、見ていて面白かったんじゃないかと思います。一方で前半のスローな展開スピードが作用しているのかもしれませんが、クライマックスのホラー演出はやや早急に思えました。序盤のテンポをキープしてもっとじっくりと時間をかけて怖がらせてくれた方が、ラストのエモーションもより高まったのではないでしょうか。