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「今村昌平映画における長門裕之の演技と身体」 塩崎 達也

<論文概要>

 「今村昌平映画における長門裕之の演技と身体」は、スター俳優の起用を拒否し、自身の作品がプログラム・ピクチャーになることを嫌った今村昌平の初期5作品に起用された長門裕之に焦点を当てることで、今村昌平の作家性および長門裕之の演技と身体を解明する試みであった。今村映画における長門裕之の演技の言説を確認すれば「かみそりの刃のような軽さ」「隙間なく細かく演じる」と批評される二枚目半の演技が展開されるが、長門裕之の二枚目半の演技は今村映画に出演する以前に獲得され、また今村映画のみならず同時代の作品にも見られる演技スタイルである。すなわち、俳優に表現させることを希求した今村昌平と、今村映画に出演する以前に獲得した二枚目半の演技を展開する長門裕之との思惑が合致したことで、今村映画には長門裕之の二枚目半の演技が表出する。そして長門裕之の二枚目半の演技によって、重喜劇における喜劇的な身体、女性に対する道具的身体を呈した効果が見られると結論付けた。


 

本文は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。


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