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「大庭秀雄のメロドラマ ー『君の名は』を中心にー」 矢川 紗和子

<論文概要>

 「メロドラマの巨匠」とよばれる大庭秀雄監督は、ラジオドラマや有名小説の映画化を数多く手がけた。代表作である『君の名は』三部作は、当時大衆から絶大な支持を得たものの、映画研究の対象とされることが少なかった。本論はその「大衆的」である『君の名は』を中心に、大庭監督のメロドラマにおける新たな芸術的観点を見出す。

 特徴的な画面構造としては、「ロングショットで、かつ物越しに人物を捉える」点が挙げられる。メロドラマには重要要素である表情をあえてアップショットで収めず、遠くから物越しに捉えることで画面及び風景の中に溶け込ませている。この特徴は『君の名は』以外の作品にも見られ、メロドラマを日常の中に落とし込む手法として機能している。 またメロドラマの舞台に含まれる意味についても言及した。特に『君の名は』では花言葉に着目し、物語や人物描写との関連性を研究した。 主に画面構造について取り上げ、人物描写や台本比較を行った上で大庭監督ならではのメロドラマ作りについて言及した。


 

本文は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。


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