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『屋久島道中』長田 花音

<あらすじ>

 大学四年生、就職活動真っ最中の川瀬蕗は念願の宣伝職を得るため奮闘していたが、なかなかうまく行かず、宣伝職以外も視野にも目を向けようとしていた。そんな矢先、友人である桜の助言で、妊娠検査薬を使い、妊娠発覚。すぐに彼氏である裕太に連絡をするも既読のみつき、連絡が来ない。翌日から実家のある広島に帰省する予定だった蕗は、複雑な心境のまま帰省。そして父の計画した屋久島旅行に行くことになる。

 裕太は蕗と連絡が取れないことから、共通の友人である桜に連絡し、蕗が屋久島にいることを知る。父がいるとも知らず、勢いで駆けつけた裕太は屋久島の旅館で蕗の父とも知らず、信彦と仲良くなり、川瀬親子と行動を共にすることになる。

 信彦に裕太を彼氏ではなく友達として紹介してしまったことで、妊娠をしたことさえも父に言えなくなる蕗。翌日、11時間の縄文杉を見るトレッキングの最中、ついに裕太が信彦に蕗と付き合っていることを告白。怒る信彦の剣幕に足を滑らせた蕗は岩場で頭を打ち気絶する。

 お腹を庇った状態の蕗を見て、裕太は蕗が妊娠をしていることも打ち明ける。

 激しい怒りに駆られる信彦だが、救急車も来ることができないため、協力して蕗を担ぎ

帰りを急ぐ3人。川が増水し、橋を渡れなくなった3人は狭く、担架を担いでは入ることができない山道を使うこと余儀なくされる。元や信彦が蕗を背負うことができない中、裕太が蕗を背負いその道を歩くことになる。滑る道を一歩一歩踏みしめながら蕗を助けようと必死になる姿を見て、感動する信彦。病院に運ばれた蕗はそこで妊娠をしていなかったことが発覚し、信彦や裕太とも関係が修復する。


 

本文は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。


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