<あらすじ>
静岡県真鶴の魚市場で働く吉田敏明。
敏明は20年前に妻、宏美と離婚しており今は実家で独り暮らしている。敏明には二十七になる一人娘の彩花がいる。彩花と宏美は東京で宏美の恋人、田中大輔の家で暮らしている。春が過ぎ、新緑が芽吹く頃。彩花は恋人の清水孝太と婚約する。彩花は結婚式のバージンロードを父、敏明と歩きたいと思い付く。宏美は反対するが彩花は真鶴へ向かう。離婚後、数年間連絡を取り合っていた敏明と宏美。宏美からの数年ぶりの連絡を受け、敏明は彩花と再会する。敏明は過去の罪悪感から、彩花の提案に頭を悩ませる。しかし常連の定食屋で働く谷口國子や職場仲間からの助言により、敏明は提案を受け入れることに。敏明は彩花と宏美に会いに東京へ。婚約者の孝太とも会い、その夜は大輔の家で食事をすることに。しかしそこで、宏美が彩花に離婚した本当の理由を隠していた事実が発覚する。当時、敏明は失業しており働かず部屋に篭る日々が続きどうすることもできず、敏明は何も言わずに真鶴に逃げたのだ。
東京から真鶴に戻り、彩花に真実を知られた敏明は結婚式に出るべきか再び悩む。亡き母郁代の友人である國子からの助言により再び彩花と向き合った敏明は、互いの想いを言葉にして伝え合う。結婚式へ一歩前進したかと思われたが、その晩彩花は孝太から婚約を破棄されてしまう。理由を話さず部屋を出ていく孝太。彩花から連絡を受け敏明は再び東京へ。宏美と話し合った敏明は孝太が働く会社に向かい、彩花ともう一度話して欲しいと頼む。宏美もまた彩花と向き合い背中を押す。その後、孝太は彩花に自分の想いを伝えるが、結果婚約は破棄されてしまう。しかしこの一件で再び家族が形を取り戻す。彩花は翌朝、敏明に会うため真鶴へ向かった。
本文は日藝博期間中、江古田校舎で読むことができます。
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